赤い砂を蹴る 石原燃

赤い砂を蹴る

石原燃/著 第163回 芥川賞候補作 単行本(160ページ)

お母さん、聞こえる? 私は、生きていくよ。

幼くして命を落とした弟。心ない世間の声に抗い、それでも母は、自由に生きたーー 。ブラジルの大地に舞い上がる赤い砂に、母と娘のたましいの邂逅を描く渾身のデビュー小説!

画家の母・恭子を亡くした千夏は、母の友人・芽衣子とふたり、ブラジルへ旅に出る。芽衣子もまた、アルコール依存の夫・雅尚を亡くした直後のことだった。ミランドポリスに舞い上がる赤い砂に、やがて家族の記憶が鮮やかに浮かび上がるーー

ひとくくりには絶対にできない。でも、確かに「同志」である私たちの背中に寄り添う物語。